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公共施設にオゾン水を導入するメリット|介護施設・幼稚園・学校・図書館での活用方法

目次

介護施設や幼稚園、保育園、学校、図書館など、不特定多数の人が利用する施設では、日常的な衛生管理が欠かせません。特に、高齢者や乳幼児、基礎疾患を持つ人が利用する施設では、手すり、テーブル、洗面所、トイレなど、人の手が頻繁に触れる場所を清潔に保つ必要があります。

こうした施設の衛生管理を支える選択肢の一つとして注目されているのが「オゾン水」です。オゾン水とは、オゾンを水に溶解させたもので、オゾンが持つ強い酸化作用を洗浄や衛生管理に利用します。

ただし、オゾン水を導入すれば、すべての感染症を防げるわけではありません。期待できる効果は、オゾン濃度、使用量、接触時間、汚れの程度、対象となる有機物などによって変わります。導入に当たっては、特徴と限界の両方を正しく理解することが重要です。

オゾン水の基本的な仕組み

オゾンは、3個の酸素原子から構成される物質で、化学式では「O₃」と表されます。反応性が高く、細菌などの細胞膜やさまざまな有機物に作用する性質があるため、水処理、食品製造、設備洗浄などの分野で活用されてきました。

厚生労働省のHACCPに関する資料でも、ミネラルウォーター類の殺菌方法の一つとしてオゾン殺菌が取り上げられています。同資料では、オゾン殺菌を適切に管理するには「オゾン濃度」と「処理時間」が重要であることが示されています。つまり、単にオゾン水を使用するだけではなく、目的に合った条件を設定し、維持することが重要です。

また、研究報告では、オゾン水が一定の条件下で細菌やウイルスの不活化、設備表面の衛生管理などに利用できる可能性が報告されています。一方で、オゾンは汚れや有機物と反応して消費されるため、目に見える汚れが多い場所では効果が低下する場合があります。

さらに詳しくは下記記事を参照ください。

介護施設でオゾン水を導入する導入効果

介護施設では、入居者の居室だけでなく、食堂、浴室、トイレ、送迎車、リハビリ設備など、衛生管理が必要な場所が広範囲に及びます。オゾン水生成器を施設内に設置すると、必要な場所で必要な量を生成し、日常清掃の補助として使用できる点がメリットです。

例えば、手すり、ドアノブ、車椅子、テーブル、洗面台などの拭き取り清掃に活用できます。利用者ごとに共有する備品の清掃にも取り入れやすく、施設内の清掃手順を統一するきっかけにもなります。

さらに、薬剤のにおいが苦手な入居者や職員がいる場合、清掃剤の選択肢を増やせる可能性があります。ただし、汚れを落とす洗剤としての能力と、有機物を減らすための処理は別のものです。皮脂、排せつ物、食べこぼしなどが付着している場所は、最初に物理的な清掃を行い、その後にオゾン水を使用するなど、工程を分ける必要があります。

幼稚園・保育園など児童施設での活用

幼稚園や保育園では、子どもたちが床や遊具に直接触れたり、おもちゃを口元に運んだりすることがあります。そのため、清掃に使用する製品については、効果だけでなく、使用方法、保管方法、残留性、誤使用の防止まで考慮しなければなりません。

オゾン水は、床、テーブル、手すり、洗面台、トイレ周辺、屋内遊具などの清掃補助として活用が考えられます。施設内で生成するタイプであれば、薬液を大量に保管する必要を減らせる可能性もあります。

一方、オゾン水は時間の経過や温度、容器、汚れなどの影響を受けて濃度が低下します。作り置きした液体を長期間使用するのではなく、メーカーが定める時間内に使うことが基本です。また、子どもの手指、口腔、皮膚への使用を検討する場合は、機器メーカーの広告だけで判断せず、製品の用途、第三者試験、施設の衛生管理責任者、必要に応じて保健所などへ確認することが求められます。

学校・図書館で期待できる導入効果

学校や図書館では、多数の利用者が同じ机、椅子、パソコン、貸出端末、ドアノブなどに触れます。オゾン水を日常清掃に組み込むことで、接触頻度の高い場所を定期的に清掃する運用を作りやすくなります。

図書館では、閲覧机、カウンター、検索端末、手すり、ロッカーなどが主な使用候補です。ただし、書籍や貴重資料へ直接噴霧することは避けるべきです。水分による変形やカビ、印刷面や接着剤への影響が考えられるため、資料保存の専門的な管理方針を優先してください。

学校でも、電子黒板、タブレット、パソコン、楽器などは、水分や酸化作用によって部材が劣化する可能性があります。使用前に、機器メーカーの清掃方法や材質適合性を確認確認してください。

オゾン水導入によって期待できる運用上の利点

オゾン水生成器を導入する利点は、衛生面だけではありません。水道水を原料として施設内で生成する機種であれば、使用のたびに薬剤を希釈する作業や、容器を運搬する負担を軽減できる場合があります。

また、清掃用薬剤の在庫管理、発注、保管スペース、空容器の廃棄を見直せる可能性もあります。施設の規模や現在使用している薬剤量によっては、ランニングコストや廃棄物の削減につながることも考えられます。

ただし、実際の費用対効果は、導入費、保守費、フィルターや部品の交換費、電気・水道使用量、濃度測定に必要な費用まで含めて比較しなければなりません。「薬剤費が不要になる」という説明だけで判断せず、数年間の総費用で検討することが大切です。

安全に導入するための重要な注意点

オゾン水とオゾンガスは区別して考える必要があります。水中のオゾンが空気中へ放出されたり、装置からガスが漏れたりすると、目や喉、呼吸器を刺激する可能性があります。厚生労働省は、オゾンガスを使用する消毒設備について、漏えい検知、換気、濃度管理などの必要性を示しています。

特に高齢者、乳幼児、ぜんそくなどの呼吸器疾患を持つ人が利用する施設では、室内のオゾンガス濃度が上昇しない設計であるかを確認してください。装置の排気方法、換気条件、オゾン分解機能、濃度センサーの有無、定期点検の内容も重要な比較項目です。

オゾン水を導入する際は、少なくとも次の点を確認します。

・使用時のオゾン水濃度と測定方法
・対象物ごとの接触時間と使用量
・生成後に使用できる時間
・金属、ゴム、樹脂、電子機器への影響
・室内に放出されるオゾンガス濃度
・換気、保守点検、故障時の対応
・第三者機関による試験結果と試験条件
・既存の清掃・消毒手順との役割分担

まとめ

オゾン水は、介護施設、幼稚園、保育園、学校、図書館などにおける日常清掃や衛生管理を補助する技術として、一定の導入メリットが期待できます。施設内で生成できる機種は、清掃作業の効率化、薬剤在庫の削減、清掃手順の標準化につながる可能性があります。

その一方で、オゾン水の効果は、濃度や接触時間、汚れの状態によって変わります。手洗い、換気、通常の清掃、用途に応じて承認・推奨された消毒方法に代わる万能な対策ではありません。

導入を成功させるポイントは、製品名や「高い除菌力」といった広告表現だけで選ばないことです。実際に施設で使用する条件に近い試験データ、オゾンガスへの安全対策、材質への影響、維持管理費を比較し、清掃マニュアルや職員研修まで含めて運用を設計しましょう。正しい条件で使用することで、オゾン水は公共施設の衛生管理を支える実用的な選択肢の一つになります。

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